死角と内輪差を、左折と後退の判断に生かす
ミラーに映らない範囲と、曲がるときに後輪が前輪より内側を通る内輪差を分けて考えます。大型車の左折や後退では、車両の周囲を確認する方法を一つに決めつけず、その場の視界と交通状況に応じて安全を確かめます。
- このページの種類
- 運転場面別の解説・死角
- 内容の最終確認日
- 2026-09-12
- この解説の対象となる条件
- 日本国内の普通自動車等で、死角・内輪差・大型車の左折・後退前の安全確認を学ぶ普通免許学習教材です。車両や現場によって見え方は異なるため、特定の姿勢や動作を一律の手順とはせず、現地の交通状況に応じて判断します。
先に結論
【法律上の義務】左折では道路の左側端に沿って徐行し、安全な速度と方法で進行します(道路交通法34条・70条)。【教則上の安全行動】警察庁の教則は、大型車の内輪差や左後方の見えにくさ、ミラーだけでは確認できない死角を説明しています。ミラーによる確認に加え、必要な範囲で直接確認を組み合わせ、左折時の歩行者・自転車や後退時の車両周囲を見落とさないようにします。特定の姿勢や動作を、すべての場面で一律に行う教材にはしません。
確認する順序
【教則上の知識】曲がるときは、後輪が前輪より内側を通る内輪差が生じることを思い出します。大型車ほど内輪差が大きくなりやすく、左後方も見えにくくなります。
【法律上の義務】左折では道路の左側端に沿って徐行し、道路や交通の状況に応じて安全な速度と方法で進行します。内輪差を理由に、歩行者や自転車の進行を妨げてはいけません。
【教則上の安全行動】左折前はミラーで車体の左側・後方を確認し、ミラーで確認できない範囲や他の交通の位置は、視界を確保できる方法で直接確認します。
【教則上の安全行動】後退前は車両の後方と周囲を確認し、車体の陰に歩行者や子どもなどがいないかを確かめます。確認方法は、車両・場所・視界に応じて組み合わせます。
見えない範囲が残る、相手の位置や速度が判断できないなど、安全を確かめられないときは、進行や後退を急がず、状況を確認できるまで待ちます。
どこを見て、どう判断するか
内輪差
曲がるとき、後輪が前輪より内側を通ることを想定できているか
前輪が通れた位置だけで後輪も安全とは判断せず、特に大型車の左側では歩行者や自転車の位置を確認します。
左折時の左後方
ミラーに映らない範囲や、左側を通る歩行者・自転車がないか
ミラー確認に加え、状況に応じた直接確認を組み合わせ、確認できないまま左折を始めません。
後退前
車両後方と車体の陰に人や物がないか
後退する方向と周囲を確認し、視界が足りなければ安全を確かめる方法を追加するか、後退を待ちます。
速度と方法
左折や後退を安全に続けられる速度・方法か
左折は法令に従って徐行し、周囲の位置や動きが変わったらいったん判断をやり直します。
よくある場面別の判断例
大型車が左折する
大型車で左折しようとしており、左側の歩道付近を自転車が進んでいる。
判断:大型車は内輪差が大きく、左後方も見えにくいことがあります。左折は左側端に沿って徐行し、ミラーと状況に応じた直接確認で自転車の位置を確かめ、進行を妨げないようにします。
ミラーに車体の後方が映らない
車線変更ではないが、ミラーだけでは左後方の一部が確認できない。
判断:ミラーだけで安全が確認できたと決めつけません。視界を確保できる直接確認などを組み合わせ、相手の位置や速度を判断できない間は動き始めません。
左折前に自転車が並んでいる
左折地点の手前で、自車の左側を自転車が進んでいる。
判断:合図を出したことだけで左折を始めません。左後方の状況を確認し、内輪差による巻き込みのおそれがなく、進行を妨げない状態で進みます。
駐車場から後退する
車体の後ろに子どもがいる可能性があるが、運転席からは一部が見えにくい。
判断:見えない範囲を残したまま後退しません。車両周囲を確認できる方法を組み合わせ、安全が確認できるまで後退を待ちます。
よくある誤り
- 前輪が縁石を避けたので、後輪も同じ軌道を通ると思う。曲がるときは後輪が前輪より内側を通る内輪差があります。特に大型車の左折では、左側の人や自転車の位置を確認します。
- ミラーに映らない場所はないので、ミラーだけで十分だと思う。教則はミラーで確認できない死角を説明しています。必要な範囲で直接確認を組み合わせ、見えないまま動きません。
- 左折の合図を出せば、左側の自転車より先に曲がってよいと思う。合図は安全確認や進行を妨げない義務の代わりになりません。左後方と内輪差を確認してから判断します。
- 後退時は、決められた一つの動作だけをすれば必ず安全だと思う。車両・場所・視界によって死角は変わります。周囲を確認できる方法を組み合わせ、安全を確かめられなければ後退を待ちます。
この内容を1問で確認
大型車で左折するとき、左側の歩行者や自転車に注意が必要な理由として適切なものはどれか?
参照した公式資料
実際の運転では、現地の標識・標示、信号、警察官の指示と、その場の安全を優先してください。